ファウチ所長も限定的な隔離措置、「低リスク」の接触で
(CNN) 米政権で新型コロナウイルス対策の陣頭指揮をとってきた国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長が、感染者との「低リスクの接触」を理由に限定的な隔離措置を取ると表明した。
本人がCNNに語った。感染者はホワイトハウス内で陽性反応を示した人物とされるが、濃厚接触ではないとの判断だ。
ファウチ氏は用心のためとして、14日間の在宅勤務とマスクの常時着用を表明。研究室にも1人だけで出ることはあり得ると述べた。ホワイトハウスや議会に呼び出された場合は、できる限りの感染予防措置を講じたうえで応じる。前日の検査では陰性だったが、今後も毎日検査を受けるという。
これまでに食品医薬品局(FDA)のハーン長官が陽性者との接触を理由に、全面的な隔離を決定。疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長もホワイトハウスでの「低リスクの接触」により、自主隔離に入ったばかりだ。どちらも接触相手は公表されていないが、ホワイトハウス内ではペンス副大統領の報道官を務めるミラー氏の感染が判明している。
ファウチ氏らは上院の公聴会で新型ウイルス対策について証言することになっている。レッドフィールド、ハーン両氏はビデオ会議システムを通して証言する予定とされるが、情報筋によればファウチ氏は今のところ、マスクを着用して出席する見通し。
一方、ホワイトハウスは8日、スタッフ全員へのメールで、ミラー氏の感染を受けた予防措置の徹底を伝えた。メールは最大限のテレワークや移動履歴の報告、自覚症状の観察を求め、ホワイトハウスと近接するオフィスの清掃強化を知らせる内容だが、マスク着用には言及していない。