トランプ政権の新型コロナ対応は「大惨事」、オバマ氏が批判
(CNN) オバマ前米大統領が前政権スタッフらとの私的な電話会議で、新型コロナウイルス感染拡大へのトランプ政権の対応を「大惨事」と酷評したことが分かった。
音声記録を入手した米ヤフーニュースが最初に報じ、参加した元政権当局者3人が発言の内容をCNNに確認した。
会議は8日、大統領選の民主党候補指名が確実となったバイデン前副大統領への支持を呼び掛ける目的で、30分にわたり開催された。
オバマ氏はこの中で、大統領選で戦う相手は単なる個人や政党ではなく、利己的で同族主義、敵対的な風潮が強まる長期的な傾向だと語り、だからこそ非常に重要な選挙になると訴えた。
同氏はまた、ロシアによる2016年大統領選への介入疑惑をめぐり、バー司法長官がこのほどフリン元大統領補佐官の起訴を取り下げた決断に対して、「法の支配が危険にさらされている」との警告を発した。
さらに、最良の政府であっても悪いものになっていただろうとしながらも、新型ウイルス感染拡大の危機は、自身の利益しか考えない現政権の下で、混乱を極める大惨事になり果てたとコメントした。そのうえで、大統領選でのバイデン氏勝利を全力で応援する姿勢を改めて表明し、元スタッフらに「皆さんも同じ緊迫感を抱いていることを願う」と語り掛けた。
オバマ氏の発言に対し、ホワイトハウスのマクナニー報道官は9日、CNNへの声明で「トランプ氏は前例のない対策で国民の命を救っている」と反論した。