刑務所の受刑者が自殺、コロナ対策で支給のマスク使い 米
(CNN) 米コネティカット州の矯正施設管理当局は16日までに、同州モントビルにある刑務所で男性の受刑者(32)が新型コロナウイルス対策として支給された布マスクのひもを首の回りに巻き付けた状態で見つかり、地元の病院に搬送したが死亡したと報告した。
検視当局はCNNの取材に自殺と断定したことを明らかにした。刑務官らが救命の処置を試み、緊急通報していた。州警察などが死因を調べている。
この受刑者は不法侵入の罪に問われ、今月5日から収監されていた。
矯正施設管理当局がCNNに寄せた声明によると、この刑務所では新型コロナの予防策として受刑者に布マスクが配られていた。
コネティカット州の刑務所の服役者の感染者数はこれまで1300人以上に達し、死者は少なくとも7人。
米国では刑務所の改革を提唱する団体などが新型コロナの蔓延(まんえん)を受け受刑者が直面する感染リスクについて警鐘を鳴らしてもいた。刑務所や勾留施設が感染の温床になっているとし、全米の矯正施設でクラスター(感染者集団)が発生したとも伝えられている。
米ジョンズ・ホプキンス大学のブルームバーグ公衆衛生大学院が先月公開した分析結果によると、刑務所の受刑者らの間の感染率は米国の一般社会と比べ5.5倍高い。受刑者は10万人当たり3251人だが、一般社会では587人とした。
また、死亡率では年齢や性別での違いを差し引いた場合、受刑者が3倍高いことが判明した。