警官が黒人男性を銃撃、子ども3人の目の前で 米ウィスコンシン州
この動画がSNSで拡散すると抗議運動が巻き起こり、当局は24日午前までの夜間外出禁止令を出した。ケノーシャ郡保安官事務所によると、24日午後8時から25日午前7時までの外出も禁止する。
ジョン・アンタラミアン市長は、州兵の派遣を要請したことを確認した。トニー・エバーズ州知事は、「重要インフラと文化施設を守るため」と説明している。
ケノーシャ警察は州司法局の犯罪捜査部門に対し、今回の事件に関する捜査を引き継ぐよう要請した。捜査結果を受けて、警官を訴追するかどうかを検察が判断する。
CNN系列局のWISNによると、ケノーシャではデモ隊が暴徒化し、郡庁舎の建物の窓ガラスが割られたり落書きされるなどの被害が発生。付近の自動車ディーラーの車は放火され、裁判所からも出火した。公共の建物周辺には警官隊が配備されて守りを固めていた。
24日未明までには、路上で放火されたトラックやごみ収集車などから煙が上がっていた。裁判所や郡庁舎は休館となった。
警察組合は警官を代表する立場から、SNSで出回っている映像は事件の全容をとらえたものではないと指摘し、州司法局の捜査で事実関係が明らかになるまで、性急な判断は差し控えてほしいと市民に呼びかけている。
米国では、黒人のジョージ・フロイドさんやブレオナ・テイラーさんが警官に射殺された事件をめぐり、全米で抗議デモが続いていた。ブレークさんの銃撃事件が起きた前日には、ルイジアナ州のコンビニエンスストア前で31歳の黒人男性が警察に射殺された事件に対する抗議デモも起きていた。