米ニューヨーク市長、9地区で制限再導入を提案 コロナ感染拡大受け
(CNN) 米ニューヨークのデブラシオ市長は4日、新型コロナウイルスの感染拡大が認められる一部の地区について、学校閉鎖や店舗などの営業停止を含む厳格な制限措置の再導入を提案した。
デブラシオ氏は同日の記者会見で、「危機と懸命に闘ってきた住民に困難を強いることになる」との認識を示しつつ、「市全体のために必要な措置」としてブルックリン、クイーンズ両区の9地区で事実上、再開を後退させる計画を示した。
対象となるのは、検査の陽性率が7日間以上連続で3%を上回っている地区。州当局の承認が得られた場合、7日以降は必要不可欠な分野を除く全事業所の営業を停止し、公私立の学校や保育所を閉鎖する。レストランでは店内と屋外席での飲食が禁止され、持ち帰り営業のみ許可される。
陽性率が7日間連続で3%を下回れば2週間後に再開するが、そうでなければ少なくとも4週間、閉鎖を続ける。
デブラシオ氏は、このほかに拡大が懸念される地区についてもレストラン店内での飲食を禁止し、スポーツジムやプールを閉鎖などの制限を導入するが、学校の授業は続行すると述べた。
ニューヨーク市は米国内で最初に感染が拡大した都市のひとつ。その後いったん拡大を抑えたが、最近になって超正統派ユダヤ教徒の居住地区を中心に感染者が増え始めた。市内では数日前に公立学校の対面授業が再開されたばかりだった。
ニューヨーク州のクオモ知事は4日、感染が深刻な「ホットスポット」として、デブラシオ氏の案で対象とされた地区を含む州内20カ所を挙げ、5日から対策を強化すると表明していた。