トランプ大統領、車で病院外に姿見せる 主治医は報告を修正
(CNN) 新型コロナウイルス感染で入院中のトランプ米大統領は4日、車で病院の外に出て支持者らの前に姿を見せた。専属のコンリー医師はこれに先立つ記者会見で、トランプ氏の血中酸素濃度が一時的に低下し、重症患者に推奨されるステロイド薬の投与を始めていたことを明らかにした。
トランプ氏は4日午後にツイッター上の動画で「サプライズ」を予告した後、短時間ながら車で外出。マスクを着けて後部座席に乗り、支持者らの歓声に応えて窓越しに手を振った。その様子を伝える写真には、前列のシークレットサービス(大統領警護隊)の隊員が医療用ガウンやマスク、フェースシールドで身を固めた姿が写っている。
コンリー氏は4日午前、トランプ氏の病状を説明する2度目の記者会見で、前日の会見では言及しなかった血中酸素濃度の低下について報告した。
それによると、トランプ氏は2日昼前にホワイトハウスで高熱を出し、血中酸素濃度が一時的に94%を下回った。これを受けて酸素吸入を行ったところ、約1分後には95%超に戻った。
しかし入院後の3日に再び93%前後まで下がったため、酸素吸入や人工呼吸器が必要な患者に使われるステロイド薬「デキサメタゾン」の投与を開始した。現在の濃度は98%まで回復しているという。
コンリー氏は1回目の低下で90%を割り込んだのかという質問には答えず、さらに問われて「80%台前半までは下がらなかった」と述べた。
3日の会見でこの件に触れなかったことについては、本人や周辺の「前向きの姿勢」に合わせた発言を心掛けたと説明。「何かを隠そうとしているような印象を与えたが、必ずしもそういうわけではない」と主張し、トランプ氏の状態は「非常に良好」で治療の効果も出ていると強調した。