米コロナ対策チームのアトラス博士が辞任
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策チームでトランプ大統領に近い立場を取ってきたスコット・アトラス博士が辞任した。対策チームの関係者が明らかにした。
事情に詳しい関係者がCNNに語ったところによると、アトラス氏は11月30日、トランプ氏に辞表を提出した。アトラス氏は規定上、政府の臨時職員として任用された130日の期間が今週満了することになっていた。
同日深夜には本人がツイッターに辞表の画像を投稿した。辞表では自身の助言について、パンデミックや対策自体が貧困層などに及ぼす悪影響を最小限にとどめることを重視してきたと強調している。
発表の直後に出演したFOXニュースの番組では辞任に言及しなかった。
CNNはホワイトハウスにコメントを求めたが、返答は得られていない。
対策チームに近い別の人物は30日、CNNとのインタビューで、同氏の主張してきた説はすでに信用を失っているとし、辞任は歓迎されていると述べた。別の当局者は、同氏が辞任してもチームに影響はないとの見方を示した。
アトラス氏は対策チームに参加した数カ月の間、学校の対面授業や大学スポーツの再開を主張するなど、トランプ氏に近い立場から同氏に助言してきたことで知られる。
10月にはマスク着用の重要性を否定したツイートが、「誤解を招く情報」に当たるとみなされ削除された。ミシガン州当局が先月発表した行動制限を批判し、住民らに抵抗を呼び掛けたこともある。
対策チームを率いるペンス副大統領は30日、各州の責任者らとワクチンの安全性や供給方法に関する電話会議を開いたが、出席者らによるとアトラス氏は参加していなかった。