ソマリアから大半の米軍撤収を命令、トランプ氏
(CNN) 米国防総省は4日、トランプ大統領がアフリカ東部ソマリアに駐留する米軍部隊の大半を来年初期までに撤退させるよう同省とアフリカ軍司令部に命じたとの声明を発表した。
駐留部隊の規模は現在約700人。声明はただ、米政策の変更ではないと主張。アフリカ軍司令部の別の声明も、撤退ではないとし、アフリカ東部での作戦に関する努力の再整理であると述べた。
米国の政権交代が迫るなかトランプ大統領は最近、主要な軍事政策上の決定を相次いで打ち出している。先月17日にはアフガニスタンとイラクから数千人規模の駐留米軍兵士を来年1月15日までに新たに撤収させると宣言していた。
国防総省の声明によると、ソマリアを離れる米軍兵士の多くは近隣諸国に再配置される予定。ソマリアの過激派に対する圧力を維持させるため米軍と連携諸国の部隊による越境しての作戦遂行は続けるともした。
ソマリア駐留米軍は主に地元の軍の訓練や助言提供に従事。また、アルカイダ系のイスラム過激派「シャバブ」や過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系の地元勢力の拠点への空爆も実施。今年9月にはシャバブの最高幹部級を殺害してもいた。
ソマリア情勢については米国防総省の監察総監が最近、アフリカ東部でテロの脅威は減じておらずソマリア軍だけではこの脅威に対抗出来ないとも警告していた。
トランプ大統領は11月初旬にエスパー前国防長官を解任後、同省幹部に自らに忠実な人物を送り込む人事を進めている。