日常に戻るには「70~85%がワクチン接種を」 ファウチ所長
(CNN) 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は2日夜、CNNの番組に出演し、正常な感覚に戻るには米国人の人口の約70~85%がワクチン接種を受ける必要があるとの見通しを示した。
しかし、米疾病対策センター(CDC)のデータによれば、新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した人の割合はこれまでのところ、全人口の2%未満にとどまっている。
米国では約3400回分のワクチン接種が行われており、少なくとも1回のワクチン接種を行った人の人数は2700万人以上。これでも全人口の8%あまりに過ぎない。CDCによれば、2度のワクチン接種をした人の数は約640万人。
ファウチ氏によれば、そうした水準までワクチン接種が進むのは夏の終わりか秋の始まりごろとみられる。
ファウチ氏はまた、変異ウイルスへの対応が必要だとの見方も示した。
専門家は、米国で検知された新型コロナウイルスの変異株について警告している。米国は、変異ウイルスの流行が拡大して新たな感染者の急増を引き起こす可能性が出る前に可能な限り多くの人にワクチンを接種しようと急いでいる。
感染症の専門家のマイケル・オスターホルム氏は先週、英国で最初に見つかった変異株による感染の急増が今後6週間から14週間の間に起こる可能性があるとの見方を示していた。
南アフリカや英国で見つかった変異ウイルスについては、ワクチンの効果に影響が出るとの研究も発表されている。