バイデン氏、5月末までに全成人のワクチン調達を目指すと表明
(CNN) バイデン米大統領は2日、米国民向けの新型コロナウイルスワクチンの調達計画について、5月末までに成人全員に行きわたる量の確保を目指すと表明した。これまで7月末としてきた目標を前倒しした。
バイデン氏がホワイトハウスで発表したところによると、最近新たに承認された米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンは製造が追いつかないことが分かったため、米製薬大手メルクが生産を支援する。「第2次世界大戦中の企業間提携」にも似た異例の協力態勢によって、目標の前倒しが可能になったという。
ホワイトハウスは緊急時を想定した国防生産法に基づき、メルクの製造能力拡大や成分調達を支援するとの方針を示した。
バイデン氏は「これは前進だ」としたうえで、実際の接種には遅れが出る可能性もあると指摘。「トンネルの向こうに光が見える」と述べる一方、今はまだ警戒を解くわけにいかないと強調した。
同氏はさらに、学校の再開に向けて教師らの接種を優先的に進めるよう、各州に指示すると明言した。3月末までに教職員全員が少なくとも1回の接種を済ませることを目標とする。
学校再開の時期や方法をめぐっては、バイデン政権の方針にはっきりしない点があるなどと批判の声が上がっていた。