「子どもの命を危険にさらさないで」、移民だます偽情報にCMで対抗 米
米国とメキシコを隔てる国境に到達した移民の数は増え続けている。米税関・国境警備隊(CBP)が3月に対応した移民は17万1700人と、2月の合計を大幅に超え、昨年以来、増加傾向が続く。同伴者のいない未成年は過去最高を記録した。
米政府は新型コロナ対策でただでさえ財政状況が苦しく、国境施設は定員オーバーの状態で、子どもたちは子どもの世話に適さない施設で暮らしている。
先月CNNの取材に応じたロクサナ・リベラさん(28)は昨年11月、ハリケーンによって自宅が破壊され、6歳の娘を連れてホンジュラスを離れた。
リベラさんは、子どもを連れていれば米国の国境を自由に越えられるようになったという話をニュースで聞いたと話す。米国にいる親類も同じような情報を伝えてきたという。ほかの移民たちの話も似たような内容だった。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は2日の記者会見で、中南米の移民に米国行きを思いとどまらせる対策の難しさを認め、ラジオCMは米政権が展開するキャンペーンの一部でしかないと説明、「引き続きもっと広範かつもっと効率的に発信する方法を模索する」とした。