米カリフォルニア州の水力発電所、干ばつによる湖の水位低下で操業停止の可能性
(CNN) 米カリフォルニア州当局は17日、同州の主要な貯水池における水位の低下によって今夏、水力発電所を史上初めて閉鎖する事態に陥る可能性があることを明らかにした。
気候変動のために悪化する、厳しい干ばつと記録的な熱波により、同州北部にあるオーロビル湖の水供給量は急激に減少。同州エネルギー委員会の広報担当者はCNNに対し、警戒レベルに達したことで、当局は1967年の開設以来初めて、エドワード・ハイアット発電所の閉鎖を強いられる可能性があると述べた。
同州で2番目に大きな貯水池であるオーロビル湖では、発電のため地下の施設に送水され、フル稼働した場合には最大で80万世帯に電力を供給することが出来る。
現在のところ水位は海抜700フィート(約213メートル)前後を維持しているが、現時点で予測される低下率が続いた場合、640フィート(約195メートル)にまで水位が下がり、2カ月から3カ月後には発電所での操業を続行できない水量になるという。
先の広報担当者は、「これから夏にかけて湖の水位がそのレベルを下回った場合、発電タービンを回転させるに十分な水量を欠くため、水資源局は史上初めて同発電所の操業を停止することになる」と説明した。
同じく17日にはギャビン・ニューサム知事が州全土を対象として熱波のために緊急事態を宣言。記録的な気温と電力使用量の増加により、送電網の負担に拍車が掛かっていた。