トランプ氏、地下壕退避のリークに激高 犯人探しと処罰要求
ワシントン(CNN) 白人警官による過剰な力の行使による黒人男性死亡への抗議デモがホワイトハウス近くで激化した昨年5月、トランプ前大統領が邸内の地下壕(ごう)への一時退避がメディアへ漏れたことに激高し、情報提供者は反逆行為で処罰すべきと側近らを怒鳴りつけていたことが15日までにわかった。
トランプ政権の終幕期を描いた米紙ウォールストリート・ジャーナルのマイケル・ベンダー記者の書物で判明した。CNNはこの書物の抜粋を入手した。
前大統領の情報漏出への怒りの爆発は、一時退避から数日後に軍首脳、治安対策やホワイトハウスの顧問らが集まった会合で起きた。軍首脳らが会合場所に入るやいなや、トランプ氏は大声で情報提供者を暴くよう命令。
「誰であろうと反逆で裁き、処罰されるべきだ!」と言い放ったという。一部の側近らが初めて目撃するようなトランプ氏の取り乱し方だった。側近らは驚き、目を合わせるのも避けていたが、メドウズ首席補佐官がとりなして情報提供者の特定を約束したという。
それでもトランプ氏の憤怒は数日間収まらず、メドウズ氏に再三連絡し、見つけ出したのかを質問。ベンダー記者の書物によると、大統領の激怒の言動を聞いた関係者らはトランプ氏はパニック状態に陥ったと判断したという。
CNNの取材に応じたトランプ氏の報道担当者は声明で、前大統領による書物の内容のような発言や示唆は否定した。
トランプ氏はメラニア夫人や息子のバロンさんを伴って地下壕に退避。CNNは当時、避難の時間は1時間以下と伝えていた。前大統領はその後のラジオ番組との会見で、地下壕に入ったのは安全確保対策より視察が目的だったと述べていた。