アジア系スパ連続銃撃、4人の殺害で男に終身刑 死刑の可能性も 米アトランタ
(CNN) 米ジョージア州アトランタ近郊のスパ3店で8人を射殺した罪に問われた男が27日、同州チェロキー郡の裁判所で行われた公判で4人を殺害した罪を認め、終身刑を言い渡された。今後の裁判では死刑を言い渡される可能性もある。
ロバート・アーロン・ロング被告は4件の殺人罪を含む23件について罪状を認め、仮釈放なしの終身刑4回と35年の禁錮を言い渡された。
ロング被告は同州フルトン郡でも19件の罪で起訴されており、検察側は被害者の性別や人種を標的とするヘイトクライム(憎悪犯罪)だったとして死刑の求刑を予定している。
27日に裁判所に出廷したロング被告は、落ち着いた様子で最初のスパ銃撃を実行した理由を説明した。
本人の証言によると、ロング被告は自称「セックス中毒」のために絶望感を感じて自殺したいと思い、銃と弾薬を購入。途中立ち寄った店でアルコール飲料を購入し、車で最初の犯行現場の「ヤングズ・アジアン・マッサージ」に向かった。この店では過去に性的サービスを受けたことがあると主張している。店の前に着くと、車の中で1時間ほど飲みながら、自殺するか店内の人を殺すか考えていたという。
心を決めると店に入って奥の部屋で「サービス」を受け、その後浴室に入って外に出ると銃撃を開始したと証言した。被害者が誰だかは分からなかったとしている。
事件は今年3月16日に発生。ロング被告はアトランタ郊外のチェロキー郡にある同店と、アトランタの北東にある2店で銃撃を行い、数時間後に逮捕された。
殺害された被害者8人のうち6人はアジア系の女性だった。この事件は、全米で急増するアジア系米国人に対する人種差別や暴力の実態や、アジア系女性に対する蔑視感情を浮き彫りにした。