ワクチン接種カードを競売サイトで売った疑い、薬剤師を逮捕 米
(CNN) 新型コロナウイルスワクチンの接種を証明する米疾病対策センター(CDC)発行のカード125枚をネットオークションサイトの「eBay(イーベイ)」で売ったとして、薬剤師の男が17日に逮捕、起訴された。
米司法省の発表によると、シカゴ在住のタンタン・ザオ被告(34)は3月から4月にかけ、職場から入手したワクチンカードを1枚およそ10ドル(約1100円)で11人に売ったとして、政府の所有物を盗んだ罪12件で起訴された。
売り上げの合計は1200ドルあまりとされる。4月2日には1人の買い手に対し、計17枚のカードを176ドル70セントで販売していた。
米連邦捜査局(FBI)シカゴ支局の捜査官は、「相手がワクチン未接種と知りながらワクチンカードを売る行為は何百万人もの国民を重大な危害や死の危険にさらす」「国民の安全にこんな安い値段をつけるのは、新型コロナとの闘いにかかわる人々への侮辱であるばかりでなく、重い処罰を伴う連邦犯罪だ」と断じた。
ザオ被告の弁護士は17日の罪状認否で無罪を主張した。治安判事は被告に対し、起訴されたことを7日以内に勤務先へ報告するよう命じた。
司法省によると、有罪となった場合は罪状1件につき最大10年の禁錮刑が科せられる。
米カリフォルニア州では先月、自然療法医が新型コロナウイルスの抗体ができるとうたう錠剤を売り、購入者に偽造のワクチンカードを渡したとして逮捕されていた。