米の対アフガン軍事作戦の拠点、ウズベクやタジキスタン想定
(CNN) 駐留米軍が完全撤退したアフガニスタンに対するテロ対策などでの「越境作戦」で、米国がウズベキスタンやタジキスタンを軍事拠点を構築する有力候補地として見すえていることが28日までにわかった。
バイデン政権が米連邦議会議員に対して行った機密扱いの説明の詳細に通じる3人の関係筋が明らかにした。両国は共にアフガンの隣国。
ただ、この軍事拠点づくりについてはロシアのプーチン大統領や両国の政治家らからの反発が予想され、実現しない可能性もあるとした。
米国務省のシャーマン副長官は今月、ウズベキスタンを訪れてミルジヨエフ同国大統領と会談。会談要約の声明によると、今後の対アフガン政策などについて協議した。
米国による対アフガンの「越境作戦」は現在、中東などの基地を頼っている。カタール、アラブ首長国連邦(UAE)の基地やパキスタンの領空利用でドローン(無人機)の遠距離飛行を実施している。
遠距離飛行のため諜報(ちょうほう)収集を狙うアフガン上空の滞空時間に制約があり、より近い距離にある拠点の確保が必要にもなっている。
アフガンを管轄する米中央軍のマッケンジー司令官は先月、米連邦議会議員に対し対アフガンの情報収集能力は依然あるものの限界があると認めた。アフガン内で活動する「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の支部組織や国際テロ組織「アルカイダ」が将来的にアフガンをテロ攻撃の出撃拠点にすることを封じ込める米国の対応能力には自信を持てないとの見解も示していた。
米国防総省当局者はCNNの取材に、対アフガン作戦にはドローンだけでなく、国内情勢を把握するための通信情報の入手やサイバー能力も駆使していると説明していた。