寮にかびやゴキブリ繁殖、学生が抗議の野営 米歴史的黒人大学の窮状映す
学生との対話はまだ実現していないものの、ハワード大学のウェイン・フレデリック学長は今月5日、寮の老朽化に関する苦情を認め、一部の問題については解決に努めていると説明した。
学長側は、係争が続いていることを理由にCNNの取材には応じなかった。
黒人指導者からは、政府の助成金拠出は歴史的黒人大学を優先すべきだとの声も出ている。米ブルッキングス研究所によると、歴史的黒人大学は州の予算の少なさや、黒人の所得の低さに起因する卒業生からの寄付の少なさのために資金不足状態にある。
米政府監査院(GAO)の報告によれば、歴史的黒人大学の寄付金の平均は学生1人当たり1万5000ドルと、非歴史的黒人大学の同41万ドルに比べて大幅に少ない。
ジョー・バイデン大統領は米議会で審議中の「ビルド・バック・ベター(より良く建て直す)法案」に、歴史的黒人大学の教育課程やインフラ予算として20億ドルを計上している。
米下院のナンシー・ペロシ議長によると、同法案は今月25日までに下院を通過す見通し。その後上院で審議される。
ハワード大学出身のカマラ・ハリス副大統領は、同大学の問題についてコメントを避けている。先の演説では歴史的黒人大学について「我が国の未来にとって不可欠」と述べていた。