1日あたりの新規感染、平均で10万件超に 2カ月ぶり高水準 米
(CNN) 米国で新型コロナウイルス感染症の新規感染件数が平均で1日あたり10万件を超えたことがわかった。同件数が10万件を超えるのは2カ月ぶりで、米国では11月下旬に感謝祭を迎え、数百万人が旅行していた。
ジョンズ・ホプキンス大学によれば、今月4日時点で、7日間移動平均の新規感染件数は12万1437件。米国で最後に同件数が10万件を超えたのは10月上旬だった。
新型コロナウイルスによる死者数も増加している。ジョンズ・ホプキンス大学によれば、4日時点で、7日間移動平均の死者数は1651人。1日あたりの死者数は1カ月以上にわたり、これほどの高水準には達していなかった。
米国での新規感染の大部分は引き続き「デルタ株」によるものとなっている。しかし、医療当局者によれば、4日時点で、少なくとも16州で「オミクロン株」が検出された。
オミクロン株が米国で最初に見つかったのはカリフォルニア州。その後、週末までにコロラドやコネティカットなど15州でも見つかっている。
初期の兆候から、オミクロン株は元の新型コロナウイルスよりも感染力が高い可能性があるほか、変異の数が多いため現在提供されているワクチンの有効性の一部が低下する危険性が示されており、専門家は警戒している。科学者はオミクロン株の重症度や感染力を見極めようとしているが、結果がわかるまでには数週間かかる可能性もある。
それでも米国は新型コロナウイルスの流行当初と比べると新たな変異株への対応ではより準備が整った状態となっている。
マーシー医務総監は、CNNの取材に対し、「我々は1年前とは異なった立場にいる。なぜなら、多くのことを学んだからだ。我々にはワクチンもある。はるかに多くの検査も行える。今年の冬を乗り切るために我々がすべきなのはワクチン戦略の強化を確実にすることだ」と述べた。
マーシー氏は、新型コロナウイルスについて知るべき点は多いとしても、マスクの着用や社会的距離の確保といった取り組みは依然として一定の効果があると強調した。
米疾病対策センター(CDC)によれば、米国でワクチン接種を完了した人の割合は人口の60%弱。そのうち約23%が追加接種(ブースター)を受けている。