LGBTQ自認の米国人成年、過去10年で7.1%に倍増 Z世代は21%
(CNN) LGBTQ(性的少数者)を自認する米国人の成人が10年前と比べて増加していることが、米世論調査会社ギャラップ社による最新の調査で明らかになった。「ジェネレーションZ」がこの傾向をけん引しているという。
ギャラップ社によれば、LGBTQを自認していると回答した米国人成人の割合は、2012年の3.5%から、21年には7.1%と倍増した。
増加に寄与しているのは1997年~2003年に誕生したジェネレーションZで、成人の約21%がLGBTQを自認する。1981年~96年生まれの成人を含むミレニアル世代では10.5%が自認した。それより前の世代では割合が徐々に減少していくという。
LGBTQの米国人成人のうち、半数を超える57%近くがバイセクシュアル(両性愛者)であると述べており、これは米国人成人全体の約4%に当たる。ギャラップ社は、LGBTQの回答者のうち20.7%が男性の同性愛者、13.9%が女性の同性愛者、10%がトランスジェンダーを自認していると伝えている。
また同社は、ジェネレーションZおよびX、そしてミレニアル世代において、両性愛が最も一般的なLGBTQの自認であるとし、ジェネレーションZの成人全員のうち、15%が両性愛者だと答えたという。
専門家らは、この結果についてLGBTQの権利や表現の向上を指し示すものと説明している。
シンクタンク「アメリカ進歩センター」のシャリタ・グルバーグ氏は、先行世代に比べてLGBTQを自認するジェネレーションZの割合が多いことはうなずけると語る。この世代が暮らしている世界は、同性婚が全米で合法であり、異性愛とシスジェンダー(性自認が出生時に割り当てられた性別と一致すること)以外の性的指向や性自認について認知が広がり続けた場所であると指摘する。
今回の調査に関与していないグルバーグ氏は、「ジェネレーションZが成長したのは、LGBTQの自認に対するレッテル貼りが減り、権利が拡大した時期だった」と説明。「性的指向および性自認の多様性について認知が高まり、またLGBTQの自認をめぐるレッテル張りが減るにつれ、より多くの人々がLGBTQを自認する状況となる可能性が高い」と述べた。