化学兵器使用なら「厳しい代償」、バイデン氏がロシアに警告
(CNN) バイデン米大統領は11日、ロシアがウクライナで化学兵器を使用すれば「厳しい代償」を支払うことになると警告した。
バイデン氏は対ロシア追加経済制裁を発表した後、CNNの取材に「諜報(ちょうほう)について話すつもりはないが、ロシアは化学兵器を使用すれば厳しい代償を支払うことになる」と述べた。
米国はこれまでロシアによる化学兵器使用の証拠を提示していないものの、サキ大統領報道官をはじめホワイトハウス関係者は、今回の紛争で化学兵器が使われる可能性に警鐘を鳴らしてきた。
サキ氏は9日、ロシアがウクライナで化学兵器を使用したり、攻撃を自作自演する「偽旗作戦」に化学兵器を使ったりする可能性を指摘。米国がウクライナで化学兵器を開発中だとするロシアの主張を虚偽と退け、「ロシアがこうした虚偽の主張を展開し、中国もこのプロパガンダを支持しているように見える以上、われわれはロシアが化学兵器や生物兵器をウクライナで使用する可能性や、それらを使った偽旗作戦を警戒する必要がある」とツイートした。
米政府は以前、ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏が毒を盛られた2020年の事件や、セルゲイ・スクリパリ氏と娘のユリア氏が英国で襲撃された18年の事件で、ロシア政府が化学兵器を使用したことを確認していた。
またシリア内戦に関しても、アサド大統領が自国民に対して化学兵器を数十回使用したと指摘している。アサド政権はロシアを後ろ盾とする。