バイデン氏、ウクライナに「より高度なロケットシステム」提供へ
(CNN) バイデン米大統領は31日、米紙ニューヨーク・タイムズに寄せた論評で、米国からウクライナに「より高度なロケットシステムと弾頭」を提供すると表明した。
バイデン氏はこの中で、米国が目指すのはウクライナを「民主的で独立し、主権を持った豊かな国、将来の侵略に対して抑止と自衛の手段を持つ国」にすることだと述べた。
そのうえで、米国が新たに提供する武器により、ウクライナは「国内の戦場で重要な標的をより正確に攻撃できるようになる」と説明した。
同氏はまた、米国は北大西洋条約機構(NATO)とロシアの間で戦争が起きることを望んでいないと強調。「私はプーチン大統領と意見を大きく異にし、その行為を暴挙ととらえてはいるが、米国がかれのモスクワからの追放を図ることはない」と言明した。
さらに「米国や同盟国が攻撃を受けない限り、直接参戦することはない」とも述べ、米軍がウクライナに派兵したりロシア軍部隊を攻撃したりする可能性を否定。ウクライナに対しても国境を越えた攻撃を促したり、支援したりはしないと述べ、「ロシアを苦しめることだけを目的に戦争を長引かせることは望まない」との立場を示した。
ロシアが核兵器を使用する可能性については、今のところウクライナで使おうとする兆候はみられないとしたうえで、使用をほのめかすロシアの発言自体が「危険であり、極めて無責任だ」と非難。「どのような規模であれ、この紛争で核兵器を使うことは米国も世界も断じて認めない」として、「厳しい結果」を招くことになると改めて警告した。