米議事堂襲撃、13日の公聴会が導く7つのポイント
正当性を告げられても虚偽の主張を広めたトランプ氏
13日の公聴会で主要な焦点の一つとなったのは、次のような見方を強調することだった。すなわちトランプ氏並びに同氏の同調者の一部は、選挙で不正が行われたとする虚偽の主張を、正当性がないと直接告げられてからもなお広め続けたという見解だ。
委員会によれば、トランプ氏はバー氏やステピエン氏を含む側近らから不正の主張には根拠がないことを再三告げられていた。トランプ氏が支持した不正疑惑のケースは数え切れないほどあったが事実無根で、選挙が盗まれた証拠にはならないと、これらの側近は訴えていたという。
バー氏は宣誓証言の中で、ドミニオンの投票機にまつわる主張に特に言及。多くの人々に影響を及ぼす衝撃的な内容であり、最も不快に感じる部類の主張だったと明かした。
それでもトランプ氏と同調者の一部は、こうした虚偽の主張を21年の1月いっぱいを通じて支持し続けた。委員会はこの点を取り上げ、選挙結果を覆そうとする不誠実な試みがなされたことを示そうとした。
「チーム・ノーマル」とジュリアーニ氏とのにらみ合い
委員会が強調したところによれば、大統領選から数日後、トランプ氏に助言を与える人々は2つのグループに分かれた。不正の主張を虚偽だとする「チーム・ノーマル」と、根拠のない選挙不正の言説を推すジュリアーニ氏につくグループだ。
ステピエン氏は委員会が流した動画の中で、「自分がチーム・ノーマルの一員とみなされることは気にならなかった」と証言した。
委員会によれば、大統領選の晩に2つのグループは意見が割れた。ステピエン氏らが勝利宣言するのは早いとトランプ氏に告げる一方、ジュリアーニ氏は勝利宣言するよう述べていたという。
委員会はまた、トランプ氏の陣営の報道官を務めていたジェイソン・ミラー氏の宣誓証言も流した。この中でミラー氏は、大統領選の晩、ジュリアーニ氏が酒を飲みすぎていたと証言。完全に酔っぱらっていたが、トランプ氏と話していた時にどの程度の酔い方だったかは分からないとした。