米フロリダ州で髄膜炎菌感染症が流行 同性愛の男性など24例確認、7人死亡
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)とフロリダ州保健局は22日、髄膜炎菌感染症の症例24例が同性愛とバイセクシュアルの男性の間で確認され、7人が死亡したと発表した。「米史上最悪級の髄膜炎菌感染症流行」と位置付けている。
CDCによると、今回の流行はエイズウイルス(HIV)感染者を含め、主に男性と性的関係をもった同性愛やバイセクシュアルの男性の間で発生している。感染者はほとんどがフロリダ州の住民だが、州外からフロリダ州を訪れた人も含まれる。
髄膜炎菌感染症は、髄膜炎や髄膜炎菌血症を引き起こす疾患で、誰にでも感染する可能性があり、死に至ることもある。
この細菌は、呼吸器やのどから分泌される唾液(だえき)などを通じて拡散され、キスしたり咳(せき)をしている相手の近くにいるといった濃厚接触を通じて感染する。
感染すると、高熱、頭痛、肩こり、吐き気、嘔吐(おうと)、紫色の発疹などの症状が表れる。最初はインフルエンザのように思えるが、急激に容体が悪化することが多いという。こうした症状が表れたらすぐに医師の診察を受ける必要があるとCDCは勧告している。
CDCは、男性と性的関係をもっているフロリダ州内の同性愛やバイセクシュアルの男性などに、髄膜炎菌感染症のワクチンを接種するよう呼びかけている。特にHIV感染者は定期的なワクチン接種が重要だと強調した。
「フロリダ州ではこの先数週間でプライドイベント多数が予定されており、同性愛やバイセクシュアルの男性はワクチンを接種することが重要だ」とCDCは強調している。