トランプ氏、議会襲撃事件の証人に接触試みたか 調査委が司法省に情報伝える
(CNN) 昨年1月6日に発生した米連邦議会襲撃事件を調査する特別委員会の副委員長を務める共和党のリズ・チェイニー議員は12日の公聴会で、トランプ前大統領が証人の1人への接触を試みていたとの見方を示した。この件について委員会は司法省に通知したという。
チェイニー氏によれば、当該の証人は現時点で公に特定されておらず、公聴会などで証言に立ったこともまだない。トランプ氏から連絡が入ったものの返答を控え、自身の弁護士に連絡について伝えたという。
この弁護士から注意を促された特別委員会が司法省に情報を提供したと、チェイニー氏は述べた。
議会襲撃事件の訴追を担当する首都ワシントンの連邦地検の報道官はコメントを控えた。
委員会に名を連ねるジェイミー・ラスキン議員は公聴会の後でCNNの取材に答え、上記の出来事が証人買収を意味するのかどうかは明らかになっていないと述べた。証人買収は連邦犯罪に該当する。
ラスキン氏はCNNの番組で「もっと多くのことを知る必要があるだろう」と指摘。重要な点として、委員会が極めて真剣に考えているのは証人が知っている内容を何でも話せることであり、証言に当たって報復や強制の不安を感じることがあってはならないと強調した。
「こういったことはパターン化しているが、受け入れるわけにいかない」(ラスキン氏)
委員会が当該の情報を司法省に伝えたことで、今回の出来事は同省の検事や連邦捜査局(FBI)の関心を引く可能性がある。
チェイニー氏による12日の言及は、委員会が調査中に得た情報を司法省に提供したことを初めて明言したものだった。一方で委員会は、司法省が他の情報にアクセスするのを阻んでいる。具体的にはこれまで行った聞き取り調査の内容の写しなどで、こうした情報は下院が収集している。