ライフル銃乱射の男、居合わせた買い物客が拳銃で射殺 警察が関係者の身元公表 米インディアナ州
モールの防犯カメラには、サピルマン容疑者が17日午後5時ごろフードコート内のトイレに入り、1時間ほどしてライフル銃を手にトイレから出てくる姿が映っていた。
サピルマン容疑者はまず30歳の男性を撃ち、続いてフードコートで食事中だった夫婦を射殺。そのまま銃撃を続け、22歳の女性の脚に銃弾が当たった。12歳の少女は、壁から跳ね返った銃弾の破片を浴びた。
犯行が始まってから2分後、ガールフレンドと一緒に買い物をしていた目撃者の男性が、所持していた拳銃で容疑者を銃撃した。容疑者はトイレに逃げ、その場で倒れた。
グリーンウッド警察は、銃乱射事件の発生に備えて日ごろから訓練を行っていたという。
「だがこの日の真のヒーローは、合法的に銃を携帯し、フードコートで銃撃犯をほぼ即座に食い止めることができた市民だった」とアイソン署長は賞賛する。
銃撃事件発生時の対応訓練を行っているテキサス州立大学のALERRTによると、銃撃現場にたまたま居合わせた銃の所持者が犯行を食い止めることは極めてまれだという。
ALERRTの統計によれば、00~21年にかけて米国で発生した人の多い場所での無差別発砲事件は少なくとも434件。居合わせた人が銃撃犯を撃ったのはそのうちの22件で、22人のうち10人は警備員か非番の警察官だった。
現場に銃を持つ市民が複数いれば、混乱を引き起こし、重大なリスクを伴うこともある。米紙ニューヨーク・タイムズによると、21年にはコロラド州アーバダで、銃撃犯を目撃して射殺した男性が、犯人と間違われて警察に射殺された。
サピルマン容疑者の動機は分かっていない。現場で見つかったバックパックからは爆発物は見つからなかった。