ネバダ・アリゾナが握る米上院の行方、著名な選挙否定論者が候補

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共和党候補のアダム・ラクソルト氏(写真左、ネバダ州)とブレイク・マスターズ氏(アリゾナ州)/Getty Images

共和党候補のアダム・ラクソルト氏(写真左、ネバダ州)とブレイク・マスターズ氏(アリゾナ州)/Getty Images

(CNN) 8日投開票の米中間選挙で、上院多数派の行方はネバダ、アリゾナ両州の結果次第となる可能性がある。今回の選挙では2020年大統領選に関するトランプ前大統領のうそを広めた候補者の一部が有権者に拒絶されたが、両州で共和党が勝利すれば、著名な選挙結果否定論者が存在感を高める可能性がある。

10日早朝時点で両州の結果は判明していないが、CNNの予測によると、民主党が保持するもう一つの州、ジョージア州は12月の決選投票にもつれる見通しだ。共和党は過半数獲得のためには民主党から2議席を奪う必要がある。

全米各地で集計が続く中、共和党は下院過半数となる218議席の確保に少しずつ近づいている。ただ、議席数の差は共和党が望んだよりも小さくなりそうだ。

一方、上院選はまだ不確定要素が多い。前回の選挙ではジョージア州での2つの決選投票の結果、民主党が上院過半数を確保したが、再びジョージア州で勝敗が決するかどうかはネバダ、アリゾナ両州の結果次第となる。

アリゾナ州では10日早朝の時点で、マーク・ケリー上院議員(民主党)がブレイク・マスターズ候補(共和党)に対するリードを保つ一方、ネバダ州ではキャサリン・コルテズマスト上院議員(民主党)がアダム・ラクソルト候補(共和党)にリードを許している。9日遅くのCNNの推計によると、アリゾナ州では約60万票、ネバダ州では約16万票がまだ未集計となっている。

ラクソルト氏はネバダ州の前司法長官。2020年大統領選では同州のトランプ陣営の共同責任者を務め、州の選挙結果を覆そうと訴訟を提起した。コルテズマスト氏の主張によれば、トランプ氏や同氏に近いラクソルト氏のような人物がうそや選挙関連の陰謀論が受け入れたことで、21年1月6日の連邦議会議事堂襲撃につながった。

マスターズ氏はベンチャーキャピタリストで、選挙戦出馬は初めて。共和党予備選時に公開した動画では、トランプ氏が20年大統領選に勝ったと思うと発言した。マスターズ氏もラクソルト氏と同様、トランプ氏の推薦を取り付けた。

予備選勝利後は選挙が盗まれたという文言をホームページから消すなど、極端な主張の一部を引っ込めた。ケリー氏との討論会では選挙結果を変える程の不正を見たことがないとも認めた。だがトランプ氏から選挙否定について「もっと強気で行け」との電話を掛けられた後、再び姿勢を転換したようにみられる。

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