米司法省、トランプ氏を法廷侮辱罪に問うよう要請 機密文書の提出巡り
(CNN) 米司法省は連邦裁判所判事に対し、トランプ前大統領が機密指定の資料の提出を命じる召喚状に従わなかったとして、トランプ氏を法廷侮辱罪に問うよう要請した。この問題に詳しい情報筋が明らかにした。
これに先立ちトランプ氏の弁護チームは、11月24日の感謝祭前に4カ所で捜索を実施した際、フロリダ州にある保管庫で機密マークの入った文書2点を発見したと明らかにしていた。弁護チームは文書2点を連邦捜査局(FBI)に提出した後、首都ワシントンの連邦裁判所判事に対し、これによりトランプ氏は6カ月前に発出された召喚状を順守したとの認識を示した。
だが、司法省はこれに同意していない。同省の検事は先週、連邦大陪審の手続きを監督するワシントン連邦地裁のベリル・ハウエル判事に、捜索は十分ではないと伝えた。同判事が進める法廷侮辱に関する手続きは公開されていない。
トランプ氏はフロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」で押収された文書をめぐる特別検察官の捜査で刑事責任を問われる可能性があり、今回の措置でさらなる苦境に立たされそうだ。
トランプ氏のチームは今年1月と6月、連邦政府の資料が入った箱や封筒を提出。そのうち一部は機密指定の資料だった。連邦当局はかねて資料の返却を求めており、司法省は5月、機密指定の文書の提出を求める召喚状を出していた。
召喚状の発出後、捜査官はマール・ア・ラーゴの捜索を行い、機密文書100点を含む33あまりの箱を押収した。その後、検察はまだ足りない政府の機密文書があると主張し、トランプ氏には返却の義務があると述べていた。