米北東部に寒波、体感温度が零下78度の記録も
(CNN) 米北東部が強い寒波に見舞われ、ニューハンプシャー州マウントワシントンでは3日、体感気温が全米の観測史上最低の零下78度を記録した。
同市では3日夜の気温が零下43度に下がって風速57メートルの突風が吹いたため、体感温度が極端に低くなり、市内で2004年に観測された零下75度の記録を下回った。全米のこれまでの最低記録は、アラスカ州の零下76度とされていた。
体感温度の降下にともなう警報の対象は、4日未明に全米で約1500万人に上った。同日夜までには各地で気温が安定して風も収まり、警報は解除される見通し。5日の気温は平年を上回ると予想されている。
気象当局によると、4日朝は北東部の数カ所で記録的な最低気温が観測された。
マサチューセッツ州ボストンでは最低気温が零下23度と、同市の日中の気温としては過去最低を記録。市内で気温が零下23度以下となったのは観測史上初めてとされる。
同州ウースターも零下25度で、この日の過去最低記録だった零下20度を大幅に下回った。
ロードアイランド州プロビデンス、コネティカット州ハートフォードも零下23度と、いずれもこの日の最低記録を更新した。
ニューヨーク州など各州の知事らは住民に、不要不急の外出を避けるよう厳重な警戒を呼び掛けた。各州で暖房のある緊急避難所が開設された。
メーン州では樹木に含まれる水分が凍結して膨張し、枝が裂けて落ちる現象などにより、送電線が破損して停電が起きた。
南部のテキサス州やアーカンソー州も厳しい寒さとなり、みぞれや氷雨をともなう嵐の影響で大規模な停電が発生した。テキサス州のアボット知事は4日、一部の地域に災害宣言を出した。