廃棄された食品に250人殺到、「食品無料」の噂拡散 米テキサス州
(CNN) 米テキサス州オースティンの食品店で、停電のため販売できなくなって廃棄された食品を求めて250人以上が殺到し、周辺の道路が大渋滞するなど混乱状態に陥った。
同州トラビス郡の当局者は現場の写真をSNSに投稿し、同店で食品の無料配布は行われていないという情報を共有してほしいと住民に呼びかけた。
「これは無料の食品ではない」と当局者や同店は述べ、廃棄された食品を食べてはいけないと強調。「食品は腐って悪くなっている。安全に食べることはできない」と警告した。
テキサス州では先週、暴風雪の影響で40万戸あまりが停電に見舞われた。停電情報サイトによれば、5日午前の時点で少なくとも6万6000戸で停電が続いている。
争いが起きた食品店のH―E―BはCNN提携局KEYEに寄せた声明の中で、停電が続いたために、傷みやすい食品を適切な温度に保つことができなくなったと説明。「厳格な食品の品質・安全基準に従って、適切な温度管理ができない場合、傷みやすい食品は廃棄することが義務付けられている。食料配給所やフードバンクに寄付することもできない」とした。
ところが食品が無料で配られるといううわさが広まったために、道路は車でいっぱいになり、警察当局が対応に当たった。
トラビス郡は、テキサス州知事が4日に発表した暴風雪災害宣言の対象に含まれていた。