危険物積載の列車脱線事故、悪臭で頭痛や喉の痛み訴える住民 米オハイオ州

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汚染物質の除去に当たる作業員/Gene J. Puskar/AP

汚染物質の除去に当たる作業員/Gene J. Puskar/AP

しかしベレスさんは、自宅の様子をチェックするため13日に一時的にイーストパレスタインに戻ったところ、頭痛に襲われて一晩中痛みが続いたと訴える。

「もし安全に居住できるというのなら、なぜこんな痛みを感じて呼吸が苦しいのか?」とベレスさんは疑問をぶつけた。

ベレスさんが投稿した家族写真。一家は自費で避難を続けているという/courtesy Nathen Velez
ベレスさんが投稿した家族写真。一家は自費で避難を続けているという/courtesy Nathen Velez

オハイオ州保健局長は14日、脱線現場周辺で人が頭痛やのどの痛みを感じたり、猫やニワトリなどの動物が死んだりしていることについて、大気汚染が原因ではないようだと説明。「これまでの検査の結果、検出されたとしても測定値は極めて低い」と強調した。

悪臭については、現場から遠く離れた場所でも臭いを感じることがあるとEPAは説明。「汚染物質の臭いがすることがあっても、有害とみなされる値よりははるかに低い」としている。

はかり知れない影響があるとして水の使用を控える住民もいる。ベレスさんは「水を出したり、娘を入浴させたりすることも、もしかしたら有害なのかもしれない」と不安な思いをフェイスブックに書き込んだ。

実際に一部の水路は汚染されていた。それでもオハイオ州環境保護局は、汚染は封じ込めたと確信していると話す。

同局は14日、脱線現場近くの地下水路から塩化ビニールは検出されなかったと述べた。一方、オハイオ州自然資源局は、脱線事故による化学物質の流出で、12種3500匹の魚が死んだと推定している。

ベレスさんは、未知の長期的な影響についても懸念している。

ベレスさん一家は自宅から30分ほど離れた民泊施設を渡り歩いている。しかし資金は底を尽きかけており、友人が一家のためにクラウドファンディングサイトで支援を募っている。

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