保護されたネコ科動物からコカイン陽性反応 米オハイオ州
(CNN) 米オハイオ州シンシナティの動物管理当局は、同地で保護されたネコ科動物のサーバルキャットから、コカインの陽性反応が出たことを明らかにした。
サーバルはアフリカに生息する中型ネコ科動物。シンシナティの動物管理当局CAREや保護団体によると、「エミリー」と名付けられた問題のサーバルは、今年1月下旬、警察に交通違反で止められた車から脱走して木に駆け登った。
CAREの係員が現場に出動し、興奮して威嚇するエミリーを木から降ろそうとしていたところ、エミリーが木から落ちて脚を骨折した。
エミリーを保護した施設は、種類を調べるためのDNA鑑定を行うとともに、薬物検査を実施。同施設では昨年、没収したオマキザルの「ネオ」から覚醒剤のメタンフェタミンの陽性反応が出ており、これをきっかけにエキゾチック動物には薬物検査を行うようになったという。
検査の結果、エミリーはオハイオ州で飼育が禁止されているサーバルだったことが確認され、コカインにさらされていたことが分かった。摂取したコカインの量については、捜査が続いていることを理由に明らかにしていない。保護施設の担当者はコカインについて「現時点で意図的に与えられていたことを裏付ける証拠はない」と述べ、家や車の中または屋外で、たまたまコカインを食べてしまった可能性もあると言い添えた。
飼い主は捜査に対して協力的で、施設が正式にエミリーを引き取るまでの間、治療費を負担していたという。
現在はシンシナティ動物園に預けられており、同動物園は15日、エミリーの食欲は旺盛で、屋内と屋外の飼育舎を歩き回っていると伝えた。薬物中毒の治療は必要とせず、骨折が完全に治っていないことを除けば「臨床的に正常」な状態にあるとしている。