グーグル、対話型AI「Bard」の公開開始 チャットGPTと競合
(CNN) 米グーグルは21日、対話型AI(人工知能)「Bard(バード)」の一般公開を始めた。「チャットGPT」と直接競合する対話型AIツールとなる。
ユーザーは21日から、Bardにアクセスするための順番待ちリストに参加できる。Bardはユーザーが文章の大枠をまとめて下書きを書いたり、友人の出産前祝いを計画したり、冷蔵庫の中身をもとに昼食の献立を考えたりする助けになるとうたわれている。
関係者によると、Bardはグーグル検索とは別の補完的な体験を提供するもので、ユーザーは検索画面を訪れ、Bardの回答や情報源について確認することもできるという。
グーグルはまず米国と英国でBardの公開を開始し、将来的に他の国や言語にも拡大する方針。
チャットGPTが大きな成功を収めたことを受け、グーグルやマイクロソフト、フェイスブックなどはAI搭載ツールの開発や展開にしのぎを削っている。グーグルは先週、「Gメール」や「シート」、「ドキュメント」を含むツールにAIを導入する方針を発表。マイクロソフトもその後、自社ツールでAIを活用した同様のアップグレードを行うと発表した。
グーグルは先月、Bardのデモ版を公開したものの、その後、望遠鏡に関する質問に不正確な回答を返したことが指摘された。グーグルの親会社アルファベットの株価は指摘があった当日に7.7%下落し、時価総額1000億ドル(約13兆円)が吹き飛んだ。
AI研究企業のオープンAIによって昨年11月後半に公開されたチャットGPTと同様、Bardは「大規模言語モデル」に基づいている。大規模言語モデルではユーザーの入力に対して説得力ある回答を生み出すため、インターネット上の膨大なデータで訓練を行う。