トランプ氏、民事訴訟の証言録取行う 自身のビジネス帝国の命運懸かる重要裁判
(CNN) 米国のトランプ前大統領は13日、ニューヨーク州の起こした民事訴訟に関連する証言録取に臨んだ。
当該の裁判は同州のレティシア・ジェームズ司法長官(民主党)による民事調査の一環として行われた。同司法長官は昨年9月、トランプ氏の一族の経営する企業のビジネス慣行を巡ってトランプ氏とその子ども3人、当該企業の幹部らを提訴。被告らが10年以上にわたり資金の貸し手などに虚偽の財務諸表を提出していたと主張した。
トランプ氏は州の司法長官事務所との証言録取で、数多くの質問に答えた。証言録取の時間は休憩を除いて7時間近くに及んだという。事情に詳しい情報筋が明らかにした。
訴訟では、不正に得たとされる2億5000万ドル(約330億円)を返済し、トランプ氏と3人の子どもらがニューヨーク州でビジネスを運営することを禁止するよう求めている。トランプ氏らは不正行為を否定している。
審理は10月2日に開始する予定。
提訴の1カ月前に行われた昨年の証言録取では、トランプ氏は合衆国憲法で認められた黙秘権を行使し、ジェームズ氏側の質問に答えるのを拒否していた。
トランプ氏の弁護士を務めるアリナ・ハッバ氏は今回の証言録取に先駆け、トランプ氏が質問に答える用意があることを明らかにした。その上で、「隠すことは何もないという立場は断固として変わらないが、トランプ氏は司法長官への説明を楽しみにしている。自らの運営する数十億ドル規模の企業が莫大(ばくだい)な成功を収めたことについて、本人に伝えるのを待ち望んでいる」と語った。
ジェームズ氏は証言録取の場に少なくとも一定の時間は同席していたと、前出の情報筋は明らかにした。
トランプ氏がニューヨークに戻るのは、ビジネス記録の改竄(かいざん)に関する34件の罪状全てについて無罪を主張した先週の罪状認否以来初めてとなる。