F16戦闘機のウクライナ到着、「早くても数カ月後」 米空軍長官
(CNN) ケンドール米空軍長官は22日、戦闘機F16がウクライナに到着するのは、早くても数カ月かかると述べた。
バイデン大統領は19日、米国がウクライナ軍パイロットに対する共同訓練を支援すると発表した。しかし、政権は、ウクライナ空軍に米国製の戦闘機や「第4世代」に分類される戦闘機を供与する計画について、どの国が戦闘機を提供するのかや訓練がどこで行われるかなどの詳細については、ほとんど明らかにしていない。米国の職員は欧州の同盟国やパートナーとともに共同訓練に参加する。
ケンドール氏は記者団に対し、「作業が進んでいる。あのような能力の獲得にウクライナが関心を寄せているのは明らかだ」と述べ、パートナー国などを含めて、さまざまな可能性があるとの見方を示した。
ケンドール氏はウクライナがF16を運用できるようになるまでには少なくとも数カ月かかると語った。ウクライナの空軍が西側諸国の戦闘機を大量に飛ばせるようになるためには多くの点で詳細を詰める必要があるとの見方を示した。
ケンドール氏によれば、少なくとも数カ月以内にF16やその他の西側諸国の戦闘機を大量にウクライナ空軍に導入することは、いかなる状況でも不可能だという。
しかし、これでも比較的早い予定といえそうだ。空軍当局者によれば、新しいパイロットの訓練には通常2年以上かかる。F16の操縦からある程度の期間離れていたパイロットの再教育コースでさえ、最長5カ月かかるという。
米国は公には数カ月にわたって、戦闘機の供与は優先順位の上位にはなく、主力戦車「エイブラムス」や地対空ミサイル「パトリオット」などのより重要な兵器の代わりに、ウクライナの支援に必要な資金をすぐに使い果たしてしまうと主張していた。
ケンドール氏は、バイデン政権が突然方針転換を行ったように見えたが、ウクライナ軍が将来に備え始めるのに適した時期との決断だったと説明した。