過去の薬物使用告白した英ヘンリー王子のビザ問題、米裁判所が審理へ
(CNN) 米国の保守系シンクタンク「ヘリテージ財団」が、英国のヘンリー王子の移住記録の開示を求めている。ヘンリー王子が最近刊行した自身の回顧録の中で、過去の薬物使用について明かしたことを受けての動きだ。
同財団は、ヘンリー王子へのビザ承認が規定の手続き通り行われたのかどうか明らかにするとして米政府を提訴している。米国の移民法では、ビザの申請者に過去の薬物使用の証拠がある場合、それを基に申請を退ける根拠となりうる。
訴訟は6日に、コロンビア特別区の連邦地裁で審理される予定。
ヘリテージ財団は記録の開示を求めた先月5日提出の訴状で、「要求されている情報には多大な公共の利益がある」と主張していた。
ヘリテージ財団は長年にわたり、ワシントンで最も影響力を持つ保守系シンクタンクの一つ。同財団マーガレット・サッチャー自由センターのナイル・ガーディナー所長は1日、ツイッターへの投稿でヘンリー王子が回顧録で広範な薬物の使用を認めていることに言及。「通常なら米国への入国資格は与えられない」とし、「DHS(国土安全保障省)は見て見ぬふりをしたのか」などと疑問を呈した。
CNNはヘンリー王子の代理人にコメントを求めた。
今年1月刊行のヘンリー王子の回想録「スペア」では、コカインや大麻、マジックマッシュルームを使用したことが語られている。コカインは10代の時に体験したという。
ヘンリー王子は妻のメーガン妃と共に2020年にカリフォルニア州に移り住んでいる。