バイデン氏、24年大統領選のメッセージ予告 「トランプ運動は米民主主義にとって脅威」

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バイデン米大統領=28日、米アリゾナ州テンピ/Evelyn Hockstein/Reuters

バイデン米大統領=28日、米アリゾナ州テンピ/Evelyn Hockstein/Reuters

ワシントン(CNN) バイデン米大統領は28日、演説を行い、米国民主主義の存続に対する進行中の脅威について率直に警鐘を鳴らした。2024年大統領選でトランプ前大統領と再戦になった場合に柱となる主張を鮮明にするとともに、有権者に米国の制度の健全性を重視するよう訴えた。

バイデン氏はアリゾナ州での演説で、「いま米国では何か危険なことが起きている」「我が国の民主主義の基本的な信条を共有しない過激派運動、すなわちMAGA(米国を再び偉大に=トランプ氏の政治運動のスローガン)運動だ」と述べた。同州選出の共和党上院議員だった友人、故ジョン・マケイン氏に敬意を表する場面もあった。

バイデン氏は「今日の共和党はMAGAを掲げる共和党の過激主義者によって突き動かされ、脅されている」とも発言。「彼らの過激な政策が実施されれば、我々の知る米国民主主義の制度は根底から変化するだろう」と訴えた。

今回の痛烈なメッセージは、20年大統領選の結果を覆す企てでトランプ氏が刑事訴追されて以降、最も強力にトランプ氏の反民主主義的な行動を批判するものとなった。トランプ氏の言動を民主主義に対する脅威と位置付けることを柱とするバイデン氏の再選戦略を予告するものともなった。

バイデン氏はトランプ氏が憲法や良識ではなく、復讐(ふくしゅう)心に導かれているとも指摘した。

この夏にトランプ氏の逮捕・起訴が相次ぐ中でも、バイデン氏は司法省の仕事に介入しているように見えることを警戒し、トランプ氏についてはおおむね沈黙を保っていた。

しかし、トランプ氏が共和党予備選レースで圧倒的なリードを保ち、自身の支持率が低水準に沈む中、ここにきてバイデン氏は大統領選の対立候補となる可能性が高いトランプ氏を民主主義に対する脅威として攻撃する姿勢を鮮明にしている。

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