ビール代払わなかった黒人男性を射殺、過失致死罪で警察官を訴追 米ニューメキシコ州
(CNN) 米ニューメキシコ州のガソリンスタンド前で昨年8月に黒人男性が警官に射殺された事件で、同州ラスクルーセス警察の警察官がこのほど過失致死などの罪で訴追された。ニューメキシコ州司法長官が記者会見を開いて発表した。
弁護士によると、ラスクルーセス警察のブラッド・ランズフォード警察官は今月3日、ドニャアナ郡保安官事務所に出頭した。州司法長官の同日の記者会見によると、ランズフォード警察官は過失致死などの罪で訴追され、自己誓約に基づき保釈された。
州司法長官事務所によると、白人のランズフォード警察官は昨年8月2日、ガソリンスタンド前で黒人のプレスリー・イーズさん(当時37)を銃撃した罪に問われている。警察は、イーズさんがビールの代金を払わずに立ち去ったというガソリンスタンドからの通報で出動していた。
最初に現場に到着したランズフォード警察官は、イーズさんから事情を聴いたものの身元を確認できなかったことから、別の警察官とともにイーズさんを強制的に車から降ろして拘束しようとした。
この際にもみ合いになってもう1人の警察官の上にイーズさんが倒れ、警察官のテーザー銃にイーズさんが手をかけた。ただ、テーザー銃はいずれの警官にも向けられていなかった。
これを見たランズフォード警察官は銃を抜き、背後の至近距離からイーズさんの頭部の左側を銃撃した。
警察はもみ合いになる前にイーズさんが隠し持っていたポケットナイフを押収しており、撃たれた時のイーズさんは丸腰だった。
ランズフォード警察官は現在、有給の休職扱いとなっている。この現場にいたもう1人の警官は訴追されていない。
事件の様子は警察官のボディーカメラと目撃者の携帯電話で撮影されていた。