米軍、シリアでイラン武装組織の施設を空爆 米国防長官発表
ワシントン(CNN) 米国のロイド・オースティン国防長官は、米軍がシリア東部で26日、イランの武装組織の2施設を空爆したと発表した。同地では米軍に対するドローン攻撃やロケット弾攻撃が相次いでいた。
発表によると、空爆した施設はイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)と関連組織が使用していた。
空爆は照準を絞り込んだ自衛措置として、ジョー・バイデン大統領の命令によって実行したとオースティン長官は説明。パレスチナ自治区ガザで続いている衝突とは別のものだと強調した。さらに、イランが米軍に対する攻撃に関与しているとして、「イランはその手を隠し、我が軍に対する攻撃への関与を否定している。我々はそうはさせない」と非難。イランの代理攻撃が続けばさらなる攻撃も辞さないと宣言した。
バイデン政権は過去にもシリアで武装組織に対する空爆を実施していた。しかし今回はイスラエルとパレスチナのイスラム勢力ハマスの衝突が続く中、米政府はイランや武装勢力が攻撃をエスカレートさせ、中東の紛争をこれ以上拡大させることのないよう、強くけん制することを狙っている。
米国は26日、およそ900人の部隊を中東に配備すると発表した。さらに増派の可能性もある。さらに、空母打撃群を地中海東部に移動させた。
一方、イランのホセイン・アミール・アブドラヒアン外相は26日、国連総会の緊急特別会合で、もしもガザの戦争が終結しなければ、米国も「この火を免れることはない」と発言した。