イスラエルの空爆でシリア軍に死傷者 首都の空港も攻撃と現地報道
(CNN) 国営シリア・アラブ通信(SANA)は25日、イスラエル軍がシリア南西部のダルア地区を同日攻撃し、同国軍兵士8人が死亡、7人が負傷したと報じた。
シリア軍筋の情報として、「空爆」とする攻撃は現地時間の25日午前1時45分ごろに起き、シリア軍に関係する場所などが標的になったとした。
イスラエル軍は25日、同国軍戦闘機がシリア軍の施設や迫撃砲の発射地点などを空爆したと発表。SNS上で、シリアが24日、イスラエルが占領するゴラン高原へ向けて2発のミサイルを撃ち込んだことへの報復とした。
パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織「ハマス」によるイスラエルへの大規模奇襲を受けた後、イスラエルとシリアの間でも不穏な情勢が色濃くなっている。
SANAは22日にも、イスラエル軍機がシリアの首都ダマスカスと北部アレッポの空港を同日早朝、空爆したと伝えていた。これらのミサイル攻撃は、北西部ラタキアの西方に位置する地中海とゴラン高原の方角から実行され、ダマスカスとアレッポの両国際空港を標的にしたと報じた。
ダマスカス空港では作業員1人が死亡し、別の1人がけがを負ったと述べた。この攻撃で両空港の滑走路が損壊し、いずれも使用不能になったという。航空便はラタキアの空港に代替着陸するなどの措置を迫られたとした。
イスラエル軍はCNNの取材に、2空港への攻撃に関するSANAの報道にはコメントしなかった。