声明の「誤った解釈」に「ショック」 国連事務総長、イスラエルの反発に
(CNN) 国連のグテーレス事務総長は25日、前日の安全保障理事会での自身の声明にイスラエルが反発したことについて、「誤った解釈」に「ショックを受けている」と述べた。
グテーレス氏は25日、国連本部にいる記者団の前に予告なく現れ、前日の声明を再度読み、「誤解解き」を図った。
グテーレス氏は24日の声明で「ハマスによる攻撃は他と無関係で起こったのではないことを認識することも重要だ」と指摘。「パレスチナの人々は56年間、息の詰まるような占領下に置かれてきた。入植によって土地がどんどん奪われ、暴力に悩まされ、経済は抑圧され、人々は家を追われ、そして家屋は取り壊されてきた」とこれまでの経緯に言及した。
「だがパレスチナの人々が恨みを抱えているからといって、ハマスによる恐ろしい攻撃を正当化することはできない。また、そのような恐ろしい攻撃によって、パレスチナ人に対する集団的懲罰を正当化することはできない。戦争にもルールがある」とも述べた。
グテーレス氏は25日、「7日にイスラエルで起きたハマスによる恐るべき前代未聞のテロ行為」を明確に非難したと繰り返した。
同氏は「パレスチナの人々の恨みについて語った」ことを認めた一方で、「ハマスによる恐ろしい攻撃を正当化することはできない」と述べたことを強調した。
グテーレス氏の声明に対してはイスラエルが強く反発し、同国の政府関係者はグテーレス氏の辞任を要求したほか、国連職員への査証(ビザ)発行を停止している。