副操縦士が機長を撃つと脅迫、急病人対応めぐる意見の相違で 米国
(CNN) 銃を携帯して旅客機に乗務していた副操縦士が、急病人の発生を理由に行き先を変更しようとした機長を銃撃すると脅したとして、業務妨害の罪で米ユタ州大陪審に起訴された。米運輸省監察総監室が明らかにした。
裁判書面によると、副操縦士だったジョナサン・ダン被告は10月18日に起訴された。事件の発生は2022年8月。ダン被告は、もし行き先を変更すれば機長を銃撃すると脅迫し、乗員による任務の遂行を妨害したとされる。
監察総監室によれば、急病人の発生を受けて行き先を変更するかどうかをめぐって副操縦士だったダン被告と機長の間で意見が食い違い、ダン被告はもし行き先を変更すれば機長を撃つと脅迫した。
監察総監室は同便を運航していた航空会社は明らかにしていない。しかし米デルタ航空は、ダン被告が既にデルタ航空を辞めていることを明らかにした。
米連邦航空局(FAA)はダン被告の操縦士免許に関連して、同被告は現時点で飛行業務に必要なFAAの診断書を持っていないと説明している。
ダン被告は当時、米運輸保安庁(TSA)の制度に基づき、銃を機内に持ち込むことを許可されていた。この制度は01年9月11日の米同時多発テロを受けて創設されたもので、ハイジャックなどの事件に対応することを想定していた。
ダン被告の罪状認否は11月16日に予定されている。