(CNN) 米国のブリンケン国務長官は6日、CNNの番組でインタビューに答え、パレスチナ自治区ガザ地区南部で攻勢をかけるイスラエルについて、複数の「重要な手順」を踏み、民間人の保護を強化しているとの認識を示した。
チャールズ・バークレー氏とゲイル・キング氏が司会を務める番組でのインタビューで、広範な話題に言及した。この中でブリンケン氏は、イスラエル軍が自身の呼びかけを聞き入れていると示唆。具体的にはイスラム組織ハマスとの戦闘において、ガザ北部とは異なる作戦を展開するよう求めていると説明した。
「1週間前に現地へ行き、彼らに極めて明確に伝えた。(ガザ)北部で起きたことを南部で繰り返すわけにはいかない。民間人に及ぼす危害という点においてだ」(ブリンケン氏)
その上で、現在イスラエルが安全地帯として明確に設定した区域が存在すると指摘。そこは攻撃を受けることも、軍が入ることもないとした。住民に対する特定の区域からの退避勧告も確実に実施しており、「前向きな」状況だと主張した。
ただやるべきことはまだ残されており、ここまでガザ地区の民間人が多数死亡したことについては「断腸の思い」だと語った。
さらに危険地域から退避する住民のための「安全回廊」を確立する必要があると訴え、避難先では十分な食料、飲料水、医薬品を確保しなくてはならないと強調した。
またバイデン政権はイスラエル政府と毎日連絡を取っているとも説明。ハマスに拘束された残りの人質の解放に向け、交渉再開に取り組んでいるとした。
「重要なのは、彼ら(ハマス)の選択で人質解放の手続きが打ち切られたという点だ。彼らの側で再開を選択しなくてはならない」(ブリンケン氏)