米空港保安検査で没収の銃、3年連続の最高記録 93%が実弾入り
(CNN) 米運輸保安庁(TSA)は10日、空港での搭乗前の保安検査で没収した銃器が昨年、計6737丁の過去最高を記録したと報告した。このうちの93%が実弾入りだった。
最高記録の更新は3年連続。2022年は6542丁だった。
TSAは昨年、空港で8億5800万人以上を検査。乗客100万人あたり7.8丁の銃器が見つかった計算となるとした。22年は8.6丁だったという。
TSAのペコスキー長官は報道発表文で「我々が特に懸念するのは摘発した実弾入りの銃の量」とし、「保安検査所で不必要なリスクを全員にもたらすことになる」と憂慮した。
「小火器や弾薬を機内持ち込みの荷物に入れることは厳しく禁じられている」と説明。乗客は搭乗で実弾を込めていない小火器の携行を許されているが、施錠し頑丈なプラスチック材料などでできた適切な容器の中に保管し、預け荷物の中に入れておくことが条件になっていると指摘。その旨を搭乗手続きの際に航空会社に最初に伝えることも義務づけられているとした。
TSAによると、保安検査所で小火器を見つけた場合、係員は即座に地元の法執行機関に連絡。当該の乗客と小火器を保安検査所の場所から排除する手続きを進める。地元の関連法によって違いはあるが、法執行機関要員は乗客の逮捕や召喚に踏み切る可能性もある。TSAは小火器を回収する業務に携わらないとした。
保安検査所に銃を持ち込んだ乗客には最高で1万5000ドル(約218万円)の罰金が科され、TSAの事前審査プログラムの対象者から外され、刑事責任を問われる可能性もあると警告した。