米中西部で大規模洪水、死者2人 ダム決壊の恐れも
(CNN) 米中西部が大雨による大規模な洪水に襲われ、当局者らによると少なくとも2人が死亡した。ミネソタ州南部では1900年代初めに建設されたダムが決壊の危機に直面している。
ミネソタ州のラピダン・ダムについて、地元ブルーアース郡の当局者は24日、「完全に決壊するかこのままとどまるかは分からない」としたうえで、下流の住民らに警戒を呼び掛けた。
ダムは2021年の時点で劣化した状態にあると指摘されていたが、25日午後現在も持ちこたえている。郡当局によると、一斉避難の予定はないという。
同州のウォルズ知事は記者会見で「まだ危機は脱していない」と述べ、水位がピークに達していない区域もあると指摘した。
州農務当局の責任者は25日の会見で、空撮映像から農地の被害が分かると指摘。十数棟の家屋が2階の高さまで浸水した町もあり、州兵40人以上が排水作業に出動していると述べた。
洪水は中西部の広い地域で数日前から続いている。当局の発表によると、アイオワ州では22日、70代半ばの男性が車ごと流されて死亡。サウスダコタ州でも同日、87歳の男性が洪水に関連する衝突事故で亡くなった。
25日朝にはアイオワ州西部を流れる川の堤防が数カ所で決壊し、複数の町の住民が避難した。その北側では、別の川の水位が過去最高記録を2.2メートル以上超える13.7メートルに達し、川沿いの住民が避難。水難救助活動が25日午後まで続いた。
州境を越えたサウスダコタ州のノーム知事は、民家1棟が湖に崩落し、道路などが流されたと報告。水はゆっくりと引く見通しだが、数日間は危険な状態が続くだろうと警告した。