ウィキリークス創設者、米当局との司法取引成立で釈放へ
北マリアナ諸島サイパン島(CNN) 内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者で米国の機密情報を漏えいしたとして起訴されたジュリアン・アサンジュ被告(52)と、米司法省との司法取引が成立し、被告は罪を認める代わりに釈放されることになった。
アサンジュ被告は司法取引が報じられる前の24日午後にロンドンの収監先を出て、空路英国を離れた。
その後、米自治領北マリアナ諸島サイパン島の米連邦裁判所で、機密情報の入手、拡散を共謀した罪を正式に認めた。
米国に不信感を抱いてきたアサンジュ被告が米本土へ足を踏み入れるのを嫌ったことと、被告の最終目的地である母国オーストラリアにも近いことから、サイパンの法廷が選ばれた。
アサンジュ被告は黒いジャケットと茶色のネクタイを着け、リラックスした表情で罪状認否に臨んだ。
判事から起訴事実について問われ、「私はジャーナリストとして、機密とされる情報を公開するため、取材相手に情報提供を求めた」と答えた。この活動は言論の自由を認めた合衆国憲法修正第1条によって守られていたとの考えを示したうえで、「憲法修正第1条とスパイ法は互いに矛盾していると考えるが、この状況で裁判に勝つのは難しいことを認める」と述べた。
アサンジュ被告は米司法省に18件の罪で起訴されたが、司法取引で1件の罪を認め、5年2カ月の禁錮刑を言い渡された。ただし英国で収監された期間が算入された結果、米国での収監を免れた。