射撃練習に銃弾とはしごの購入、トランプ氏銃撃前の容疑者の行動が明らかに

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トランプ前大統領の暗殺未遂事件で、クルックス容疑者は事件の前日から地元ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊で準備を進めていたことが明らかになった/Anna Moneymaker/Getty Images

トランプ前大統領の暗殺未遂事件で、クルックス容疑者は事件の前日から地元ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊で準備を進めていたことが明らかになった/Anna Moneymaker/Getty Images

(CNN) トランプ前米大統領の暗殺未遂事件で、トーマス・クルックス容疑者は事件の前日から地元ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊で準備を進めていたことが、捜査関係者の話で明らかになった。

捜査関係者がCNNに語ったところによると、クルックス容疑者は12日、自分が会員になっている射撃場を訪れて射撃の練習をしていた。翌日にはホームセンターではしごを買い、銃器店で弾丸50発を購入した。

その後自分の車を運転して1時間ほどかけ、トランプ氏の集会が開かれていた同州バトラーへ向かい、会場前に車を止めた。車のトランクには手製爆弾を隠し、爆弾に接続した発信機は自分で携帯。はしごを使って近くの建物に上り、前大統領を狙って発砲した。

捜査当局は動機の解明に全力を挙げ、事件前のクルックス容疑者の行動を徹底捜査しているが、事件から2日たった今も手掛かりはつかめていない。

容疑者の携帯電話は解析に成功し、使っていたコンピューターや寝室の捜索も実施。家族や友人からの事情聴取も進めているが、銃撃につながるような政治的動機や思想は見つかっていない。これまでの証拠から浮かび上がったのは、コンピューターのプログラミングやゲームに関心があるごく普通の若者だった。

クルックス容疑者は爆弾を遠隔操作で爆発させる起爆装置を身に着けており、車のトランクに隠した爆弾はこの装置と接続されていた。

捜査当局は、容疑者が銃撃の最中に気をそらす狙いで爆弾を爆発させることを計画していた可能性もあるとみて調べている。

車から見つかった爆弾をクルックス容疑者がどうやって組み立てたのかも分かっていない。ネット検索履歴を調べても、手製爆弾の作り方を検索した形跡は見つからなかった。

銃撃に使ったAR式ライフルは、クルックス容疑者の父親が合法的に購入したものだった。ペンシルベニア州警察の記録によると、父親は20丁あまりの銃を登録し、自宅で保管していた。銃は全て合法的に購入されていた。

容疑者と父親は自宅から車で25分の場所にある射撃場の会員で、一緒に射撃を楽しんでいたという。

CNNの衛星画像分析によると、同射撃場の射程は約200ヤード(約180メートル)。集会場のトランプ氏と、近くの建物の屋上にいたクルックス容疑者との距離の方が短かった。

クルックス容疑者は銃撃の当日、自宅のあるベセルパークの銃器店で弾丸50発を購入していた。

容疑者の父親は13日夕、一体何が起きているのか理解しようとしているとCNNに語り、息子について語るのは「捜査当局と話をするまで待つ」とコメントした。CNNは14日と15日にも父親にコメントを求めたが、返答はなかった。

捜査関係者によると、容疑者の両親は捜査に協力的で、事情聴取に対し、クルックス容疑者に友人はいなかった様子で、政治的傾倒もなかったようだと話しているという。ただ、息子の最近の生活についてはあまりよく知らなかったらしいと捜査関係者は話している。

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