「トランプ氏を標的に」の発言は「間違い」 バイデン氏が認める
ワシントン(CNN) バイデン米大統領は15日、トランプ前大統領の暗殺未遂が起きる数日前に「トランプ氏を標的の中心に置く時だ」と呼び掛けていた自身の発言について、「間違いだった」と言明した。
バイデン氏は8日に献金者との会合で、射撃などの的の中心点を意味する「ブルズアイ」という表現を使い、トランプ氏との対決姿勢を強調していた。
トランプ氏は13日、集会での演説中に銃撃されて負傷。事件を受けて、バイデン氏の最近の発言が批判にさらされている。
バイデン氏はNBCニュースとのインタビューで、ブルズアイという言葉を使ったのは間違いだったと認め、トランプ氏の政策や、討論会でついたうその数などに焦点を当てるべきという意味だったと説明した。
さらに「大統領になった初日から独裁者になりたいと言ったのは私ではない。選挙の結果を受け止めようとしなかったのは私ではない」などと述べ、トランプ氏側の態度を批判した。
自身がこれまで扇動的な表現を使ってきたかという質問には、トランプ氏が「民主主義への脅威」であることを強調する必要があったと弁明。トランプ氏のほうこそ、自分が負ければ「流血」の事態になると予告するなど、扇動的な発言を繰り返していると反論した。
トランプ氏の暗殺未遂事件を受け、バイデン氏は14日夜、ホワイトハウスからの演説で「この国の政治的レトリック(修辞法)はひどく過熱している。冷却する必要がある」と訴えていた。
ホワイトハウスでは15日、大統領報道官の会見で、バイデン氏が12日の集会で「私の目の黒いうちはトランプ氏を大統領にさせない」「トランプ氏にさらに4年与えれば致命的な重大事になる」と訴えたことに対しても質問が相次いだ。