トランプ氏銃撃の容疑者、ケネディ暗殺を検索 犯行前にドローン飛ばす FBI長官

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FBIのレイ長官/Kent Nishimura/Getty Images via CNN Newsource

FBIのレイ長官/Kent Nishimura/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) 米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は24日、連邦議会下院の司法委員会の公聴会に出席し、13日のトランプ前大統領の暗殺未遂に先立ち容疑者が1963年のケネディ元大統領の暗殺について情報収集し、トランプ氏の登壇のわずか2時間前には現場近くでドローン(無人機)を飛ばしていたことを明らかにした。

レイ氏によると、トランプ氏を銃撃したトーマス・マシュー・クルックス容疑者(20)は今月6日に、ケネディ氏を銃撃した犯人が犯行に及んだ時点でケネディ氏とどれくらい離れていたのかをグーグル検索していたことがFBIによる容疑者のパソコンの分析で明らかになった。

レイ氏はそうしたケネディ氏暗殺の検索について「容疑者の精神状態という点で、明らかに重要だ」と述べた。

レイ氏はまた、クルックス容疑者が「午後4時ごろ」に、集会のステージから約182メートル離れた場所でドローンを飛ばしていたと明らかにした。

ドローンの飛行時間は約11分で、当局は容疑者がドローンからのライブ映像をスマートフォンで閲覧していたとみている。CNNは以前、銃撃後に容疑者の車からドローンが見つかったと報じていた。

レイ氏によると、クルックス容疑者は銃撃時に車と自宅に爆発物を持っていたが、容疑者がいた会場近くの建物の屋上からこれらの爆発物を起爆させることはできなかった可能性が高いという。容疑者は屋上で射殺された。

レイ氏は「レシーバーのオン・オフの位置からして、容疑者が起爆を試みていたとしても、作動しなかったようだ」と説明した。

ドローンについては、犯行当日の飛行経路の解析から、ドローンは容疑者の背後を映し出してバックミラーのように機能していたとの見方を示した。

FBIは今回の銃撃を暗殺未遂とテロの可能性の両方で捜査している。FBI当局者らは単独犯行との見方を繰り返しており、レイ氏は「共謀者がいるという証拠はない」と述べた。

当局によると、クルックス容疑者はシークレットサービス(大統領警護隊)の狙撃手に射殺される前に、トランプ氏に向けてAR式ライフルを8回発砲した。ライフルは元々、容疑者の父親が合法的に購入し、それを容疑者が父親から購入したものだったとレイ氏は明らかにした。これまでライフルは容疑者の父親のものとされていた。

当局は容疑者の身の回り品や部屋を捜索し、家族や友人にも話を聞いているが、犯行の動機は依然として不明とみられる。容疑者はFBIにマークされたことはなかったという。

レイ氏はまた、イランがトランプ氏の暗殺を画策しているとの情報をFBIからシークレットサービスに伝えていたことも明らかにし、今後イランによるそうした「大胆」な動きがさらに増える可能性が高いとの見解を示した。

レイ氏は「具体的で機密の情報」の詳細は明らかにしなかったが、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官殺害の報復をイラン政府が計画していることをFBIは指摘してきたと強調した。

ソレイマニ氏はトランプ政権時の20年1月に米軍の空爆で死亡し、イランは繰り返し復讐に言及してきた。

CNNは以前、イランがトランプ氏の暗殺を企てているとの情報を米当局が入手し、シークレットサービスがトランプ氏の警護を強化していたと報じた。情報筋はクルックス容疑者がイランの暗殺計画に関与していたことを示すものはないと述べていた。

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