メラニア夫人、政治イベント参加で多額の報酬 ただし支払い元は「不明」
ワシントン(CNN) メラニア・トランプ前大統領夫人は今年、選挙活動にほとんど姿を見せていないが、登場した数少ない政治イベントの一つで6桁の報酬を受け取っていたことがわかった。これは候補者の配偶者としては極めて異例な高額だが、どこから支払われたのか、はっきりしていない。
ドナルド・トランプ前大統領の最新の財務開示書によると、メラニア夫人は今年、資金調達イベントで2回講演し、4月のイベントで23万7500ドル(約3400万円)を受け取った。この支払いは「講演料」として記載されている。
この開示書類では、メラニア夫人は4月の資金調達イベントで人権団体の「ログキャビン・リパブリカンズ」から報酬を受け取ったとされている。しかし実際に小切手を切ったのが誰なのかは謎だ。同団体の会長は今月初め、同団体は夫人への講演料を負担していないとCNNに語っており、開示書類には支払いの出所に関してこれ以上の情報は記載されていない。
事情に詳しい人物は、7月に開かれた別の資金調達イベントに先立ち、同様の支払いについて少なくとも1件の要請が献金者に寄せられたと話す。メラニア夫人に最終的に支払われたかどうかは不明。陣営はその期間の財務情報を公表していない。情報筋はCNNに対し、元駐ドイツ大使でトランプ氏の盟友であるリチャード・グレネル氏がメラニア夫人に代わって要請したと語った。グレネル氏は他の事業でもメラニア夫人を支援していたという。
選挙資金と政府倫理の専門家らは、大統領候補の配偶者に対し、選挙期間中の資金調達イベントに出席することに対価を支払うことは異例で、倫理的な問題があると指摘する。少なくとも開示書類には適切に記載すべきだという。
もし先の団体が実際にはメラニア夫人に支払いをしていなかった場合、トランプ氏の財務開示書類は倫理規定に違反する可能性がある。メラニア夫人が講演した場所だけでなく、支払いを行ったスポンサーも記載すべきだったからだ。
メラニア夫人の広報担当者はCNNの質問に対するコメントを控えた。