米海軍SEALのOBと練習したラクロス選手、入院者続出 タフツ大学
(CNN) 米タフツ大学でこのほど、海軍特殊部隊(SEAL)所属のOBと45分間にわたり監督付きで自主練習を行った男子ラクロス選手が、横紋筋融解症という危険な症状で相次ぎ病院に搬送される出来事があった。大学が明らかにした。
大学の広報責任者によると、トレーニングは今月16日、「海軍SEALの基礎水中破壊訓練(BUD/S)プログラムを最近修了した」OBの指導の下に行われた。
トレーニングにはチームの選手約50人が参加し、全員が医療関係者の診察を受けた。計9人が横紋筋融解症で入院が必要な状態になったという。23日に更新された声明によると、この時点で3人が入院中。
横紋筋融解症は命に関わる場合もある珍しい疾患で、オハイオ州クリーブランドの病院によると、きついトレーニングの後に筋肉が崩壊、場合によっては分解することで発生する。
崩壊した筋繊維にはカリウムやリン酸塩などが大量に含まれており、それが血流内に放出され、腎臓の合併症を引き起こすケースがあるという。
腎臓病を専門とするブリガム・アンド・ウィメンズ病院の医師、シュルティ・グプタ氏はCNN提携局WCVBとのインタビューで、「最もよくある症状は長期に及ぶ筋肉のこわばりや不快感、筋力低下」だと説明。「通常は単発的に発生することが多いため、特にアスリートが発症したことには困惑している」と語った。
トレーニングと相次ぐ入院の後、タフツ大学はチーム練習を延期し、事実関係を確認する独立した外部調査員を任命した。
大学広報は「引き続きチーム状況を注視している。一部のメンバーに対してはトレーニングを再開する医学的な許可が下りた」「このチームの若者たちは結束が固く、今回の件を通じて目覚ましい回復力や理解力、他人への思いやりを示した。我々は引き続き彼らを見守り、関係者全員の早期回復を祈る」としている。